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2009.09.19

Zagato Milano 1919-2009

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先日、Elio Zagatoが残念ながら逝ってしまったばかりだが、時を同じくしてZagato創立90周年を記念した写真集を頂いたのでここに紹介してみたい。

その内容は、これまでに手がけた歴代のZagato車とZagatoに関係の深い人物を紹介するもの。極初期に関わった飛行機に始まり、車両は1925年AlfaRomeo RL SS Zagatoに始まり2008年のBentley Zagatoまで、人はUgo, Elio, Gianni, Andrea Zagatoファミリーはもちろんのこと、過去から現在に至るイタリア自動車界の伝説的、歴史的人物、重鎮までと非常に興味深い内容でまさにZagatoの歴史書という趣。
巻頭では、現在のZagatoを率いるAndrea Zagatoのキャリアが紹介されており、そこには様々な人物が登場するところが興味深い。キャリア初期CADモデリングのセットアップでは、Beppe Bizzarini (Giotto Bizzariniの息子)が関わっていたり、仕事およびプライベートのパートナーであるMarellaは、Renzo Rivoltaの孫であったり、随所にイタリア自動車界の繋がりを感じることもできる。

Carrozzeria Zagatoは90年という歴史を持ち、現在に残る名門Carrozzeriaの中でも伝統的な存在である。飛び抜けて有名なPininfarinaの創業は1930年、Giugiaro率いるItaldesignは1968年で、唯一Bertoneが1912年の創業でZagatoよりも古い(Touring-1926, Boneschi-1919など消滅、もしくは一度消滅したCarrozzeriaに同年代創業が多い,Milanoの名門Castagnaは1849年創業と飛び抜けて古い)。

MIlanoに本拠を構えるゆえにAlfaRomeoとの結びつきも深く創業以来数多くの歴史的なAlfaRomeoを手がけ、ファクトリーもAlfaRomeoとシンクロするようにPortello, Areseと一緒に移ってきた。

個人的にZagatoをテーマに思いを巡らすと、戦前のAlfaRomeo 6C GranSport Zagato, 戦後のAlfetta 159、Lancia, Ferrari, Maserati, AstonMartinなどFuoriSerieを数多く手がけた50-60年代、80年代のAlfaRomeo SZ、そしてAstonMartin DB7 Zagato, Ferrari 575GTZなど現在の印象が大きく、どれも惹かれるが正直なところ。


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その昔、自動車を持てるような富裕層はエンジンとフレームをメーカーから購入し好みをボディーをCarrozzeriaにカスタムオーダーしていた。これこそがFuoriSerie(シリーズ外・規格外)の名の由来であるが、その後自動車産業はマスプロダクションの時代に代わり魅力的なFuoriSerieは途絶えてしまった。しかし、近年のZagatoは「Carrozzeriaとしての原点をもう一度見つめ直そう」という信念のもと、再びFuoriSerieを大切にしている。
その結果、Milanoの工房から新たに誕生したのがAstonMartin DB7 Zagato, Ferrari 575GTZ(※1 ※2 ※3), Diatto Ottovu, Spyker Zagato, Maserati GS Zagato(※1 ※2), Bentley Zagatoなどの作品群なのである。

現在の作品には、伝統のダブルバブルルーフ、抑揚感がありエッジの効いたホイールアーチ、押しの強い特徴的なフロントマスクなど、Zagatoのデザインアイコンが散見され、一目でZagatoと判断でき本当に魅力的である。


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(右: 原田則彦氏)
これらの作品を手がけたZagatoチーフデザイナーはご存知のこと日本人である原田則彦氏.氏に伺っても、「デザインするときはまずZagatoらしさを意識」し、「どの時代のZagatoも何とも言えない癖(=単純な美しいという感覚とは異のもの)があって、それがまた魅力となる」ということ。なるほど、その言葉にも納得のZagato作品である。


50-60年代の魅力的なFuoriSerieを眺めても、現在のZagatoを眺めても、私自身、多くあるCarrozzeriaの中でも一番好きかもしれない.
初めて訪れたとき、「いつかはオーダーのためにここを再び訪れたい」との気持ちでファクトリーを後にしたが、この夢が現実となる日は訪れるのであろうか?

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Comments

今更ながら、旅と食の雑記帳はじめました。

『Buon Viaggio』
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いわゆる別室であります.イタリアに限らず旅と食の文化を実況中継!

もっと気軽に数多く更新して行きたいと思ってますので、よろしくお願いします。

リンクは、右サイドバートップにもあります。

Posted by: marque | 2009.09.19 at 20:50

Zagatoはそんなに古かったのですか。
勉強不足でした。
Zagatoは馬車の時代からではなく、自動車の車体屋から始まったのでしょうか?
ちなみに、カロッツェリアというのは板金屋である、とベルトーネの広報の方は言ってました。

Posted by: F105L | 2009.09.19 at 21:32

F105Lさん
おひさしぶりです&コメありがとうございます。
Zagatoも古く伝統があります。Zagatoの歴史は飛行機にはじまり、その後はすぐItala, FIAT, AlfaRomeo, Diatto, Bianchi, OMなどの仕事をしているようです。1925年にはLancia Lamdaも!
Carrozzeriaの定義は、日本人的には迷ってしまいますね。
イタリア的にCarrozzeria=町工場、クルマ修理工場です。よって街に修理工場を見つければCarozzeria XXXXなんて、たくさん掲げられています。昔はボディーも板金で直したので、板金屋に由来しているのでしょうかね?
こちらイタリアも、Bertoneのデザインを行っている方はStile Bertoneですし、生産ラインを持っていたファクトリーはCarrozzeria Bertoneでした。(よってすでに倒産したCarrozzeria Bertoneの有名な『b』マークはStile Bertoneも管財人などの関係で自由に使えないんだそうです。現在のコンセプトカーにはbマークはつかないかわりに、Stile Bertoneとクレジットされています。)Zagatoも昔はラインをもっていましたが現在はデザインスタジオのみ、ゆえに正式名称はSZ Designと名乗っていたような気がします。
日本人にはCarrozzeria=Zagato, Bertone, Pininfarinaなので、日本人的覚感な私はZagato, Bertone, PininfarinaなどのデザインスタジオはデザインCarrozzeriaと呼び、普通のCarrozzeriaと意識的に区別しています。(たぶん誰も気づかないとおもうけど・・・笑)

Posted by: marque | 2009.09.20 at 04:54

カロッツエリアは,馬車から始まっているでしょうから、やはり籠屋さんですかね。映画に良く出て来ます宮廷の馬車等は,やはり車の内装と何も基本的に変わらないですね。たずなを扱う人とは、パーテイションがありますし、その中で,何をしても見えませんし。CAR何とかと同じですね。日本も籠があったのですから、しかし、やはりそれは活きないですね。籠が通りました道を車が走るのですからやはり狭い。その点、馬車が走った所は、それなりに車でも走れた訳ですね。アッピア街道なんて,走ってみたかったですね!。

Posted by: 大内 誠 | 2009.09.20 at 17:53

大内さん
馬車でいいますといい例があります。
MilanoのCarrozzeria CastagnaのHPですが、
これとか
http://www.castagnamilano.com/it/Heritage/1915/index.htmlMuseo
Museo AlfaRomeoにありますこれ
http://www.castagnamilano.com/it/Heritage/1849/index.html
これもCastagnaの作品です。まさに馬車!! 
是非、アッピア街道もは走りにきてください。来月末はAUTO e MOTO d'EPOCAもありますから、きっと刺さること間違いなしですよ! 一緒に回っていろいろと教えて頂きたいものです。

Posted by: marque | 2009.09.21 at 04:11

イタリアは、とても魅力的です。

籠は「人が担ぐ」、車は「人が引っ張る(大八車)」、この文化の違いが大きいのですよね。


Posted by: イノウエ | 2009.09.21 at 23:04

Ciao!!
MaseratiのSpiderはZagato、Fiat850のSpiderはBertone。
Pininfarinaは乗ったかなあ・・・

それはいいとして、食い意地の張っている私としては、「旅と食の雑記帳」が楽しみです。おいしいものをいっぱいお願いしますnotes

Posted by: topo | 2009.09.22 at 01:01

イノウエさん
本当に魅力的なイタリアですが・・・
イタリアに限らず、ヨーロッパにいれば自動車発祥の地、ヨーロッパを満喫できることに違いありません。一番楽しめるのは伝統と文化を重んじるイギリスかと!
フランス車、イタリア車、ドイツ車もオーナー組織が充実しているのはイギリスです。行きたいな〜〜、イギリス。
来月、滞在許可証がくるので晴れて自由の身になります。が、、、シーズンオフですね。がっくり。

topoさん
名門Carrozzeria制覇してください。私は、まだまだです。
あっ、あたらしいそして気軽な自由奔放、旅と食の雑記帳blog「Buon Viaggio」よろしくです。

Posted by: marque | 2009.09.22 at 03:52

チーフデザイナーは日本人だったんですね。
Zgatoの事は詳しくは知りませんでした。

ただ職場の後輩に、ZagatoのMR-Sに乗っているのがいます。
あと、ガビアに乗っている後輩もいます。
ガビアは最初、何の車かわかりませんでした。名前を聞いて興味を持ったのを覚えています。

最近、近所のガレージにステルビオが入っていてびっくりしました。たしか新車はべらぼうな値段でしたよね。

と、家のまわりは意外とZagatoに囲まれてます(笑)。

Posted by: とし | 2009.09.23 at 03:52

としさん
そうなんです。日本人の原田さんがチーフなんです。
しかし、マニアックなところをついてきますね。
MR-Sも珍しいけど、今となってはガビア、ステルビオはもっとめずらしい。しかし、MR-Sはもっと大胆にやってもよかったと思いますが、TOYOTAとの兼ね合いですかね? MR-S>それなりに成功を収めたようでこの写真集でも見開き1ページ使われています。
Zagatoもいいですよ。日本にGranSport Zagatoはまだないようですので、いかがですか?

Posted by: marque | 2009.09.23 at 05:36

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